蜜棗

蜜棗の薬膳的な性質

薬膳的説明

補益脾胃:脾、胃の働きを促進します。

滋養陰血:陰、血を補います。

養心安神:心血を補い精神を安定させます。

蜜棗について

蜜棗はナツメの加工品です。作用が強い漢方薬の働きを緩和するためにも用いられます。

いちばん一般的な作り方は次の通り。

まずナツメの実を一周するように切れ目を入れます。煮たときに味がしみ込みやすくするためです。次にたっぷりの砂糖を加えて煮ます。味がしみ込んだところで天日で干せばできあがりです。

ナマのナツメがあれば自宅でも作ることができるのです。

◆蜜棗の種類

甘みをつけた蜜棗からどれくらい水分を抜くかによって食感や見た目がずいぶん違ってきます。中国では次の三種類に分類されています。

京式蜜棗
徽式蜜棗
桂式蜜棗

京式蜜棗から順に水分が少なくなります。当たり前のことですが水分が少ないものほど食感が硬くなります。

水分が多くて比較的柔らかい蜜棗を軟蜜棗、水分が少なくて割合しっかりした食感があるものを硬蜜棗と言います。

京式蜜棗は北式蜜棗、金糸蜜棗とも呼ばれます。また半透明の琥珀色をしているので金糸琥珀とも呼ばれます。京式蜜棗は軟蜜棗に分類されます。

徽式蜜棗と桂式蜜棗は硬蜜棗に分類されます。

さらに熱風で水分を飛ばした干蜜棗と呼ばれるタイプのものもあります。保存性を高めるための工夫でしょうね。


◆名産地

湖北省の随州は蜜棗の産地として有名です。と言っても随州という地名を聞いたことがない人も多いでしょう。このサイトをご覧の方々には漢方の神様である神農の故郷だと言ったほうが「へー」となるのではないでしょうか?

その随州は「中国蜜棗之郷」と呼ばれるくらい蜜棗で有名な土地でもあるのです。またマニアックな知識として、オオサンショウウオが生息することでも知られている土地です。

随州の他にも有名な産地があります。

広西の梧州も蜜棗で有名です。梧州の蜜棗は清の時代(道光帝の時代から)に皇帝への献上品になっていたという歴史があります。

作り方にも特色があります。完熟する前に収穫したナツメを使い、砂糖で煮た後で水あめと蜂蜜に漬けて作ります。

梧州の蜜棗は食用というよりも燥性の肺のトラブルをケアする「蜜棗湯」の材料として用いられていたようです。

◆食べ方

蜜棗はそのまま食べることもありますが、碗に入れて湯を注ぎ、温かいドリンクとしていただくこともあります。もともと非常に甘いので、このようにしていただくほうが体にもよいでしょう。

さらに煮物やスープを作るときに甘みを足す調味料代わりにも使えます。

また薬膳的な料理として蜜棗を入れた粥も作られます。体力を回復するための甘い粥。病み上がりの場面などにそっと作ってあげたい一品です。

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同じサーマルタイプの食材

サーマルタイプ:FLAT 平性

くらげ

くらげ

清熱平肝:肝陰虚による肝陽の上亢を抑制する作用があります。この意味を理解するにはハイレベルの薬膳理論を知らなければならないので、意味がわからなくてもスルーして大丈夫です。 化痰消積:からだに溜まった病理物質である「痰」をデトックスする作用があります。 潤腸通便:燥性の便秘を解消する作用があります。 くらげの効能について「滋陰化痰」としている文献もあります。補としては補陰、瀉としては化痰なので、よくまとめた4文字です。漢方理論を知っている人は、滋陰と化痰は真逆の作用のように感じるかもしれませんが、このふたつの作用を併せ持つ食材は珍しくありません。水道と下水道を同時にセットするイメージで理解してください。

はちみつ

はちみつ

滋養潤燥:からだに潤いを与える作用があります。

しろきくらげ

しろきくらげ

補肺益気:肺の機能を促進して気を充実させます。 養陰潤燥:陰を補い潤いを保ちます。

にんじん

にんじん

下気補中:気の巡りを整えます。特に上昇しすぎる気の働きを抑制する作用があります。 健胃消食:消化促進作用、腹の張りを改善する作用があります。 サーマルタイプは文献により微温または平ですが、現在は平と考えてよいでしょう。 旬は秋から冬です。

くろきくらげ

くろきくらげ

補気補血:気血を補う作用があります。 潤肺  :燥性の肺のトラブルを改善する作用があります。 止血  :出血性のトラブルを改善する作用があります。

とうもろこし

とうもろこし

調中開胃:食欲増進作用があります。 文献により「煎服亦有利尿之功」とされています。コーンスープには利尿作用があると考えてよいでしょう。

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