びわ

びわの薬膳的な性質

薬膳的説明

潤肺止渇下気:燥熱性の肺のトラブルを改善し、渇きを癒し、上昇性の気の過剰な動きを抑制します。

びわについて

宋代の本草書の中に「枇杷という名は葉の形が楽器の琵琶に似ていることからつけられた」と記録されています。人工物である楽器の名前が自然物である植物の名前の由来になっているのはちょっと意外ですね。

中国では枇杷はそのまま食べるだけではなくさまざまな加工品になります。

先ず生で食べる場合の注意として完熟したもの以外は食べてはならないとされています。完熟していない枇杷の実には酸味があり、この酸味が脾の機能を低下させるとされているからです。

◆枇杷膏

漢方の世界で枇杷といえば「枇杷膏」が有名です。枇杷膏は肺をケアする水あめ状の甘い漢方薬です。市販品もありますが薬膳ファンなら一度は自作してみたい民間薬です。

枇杷膏には決定版となるレシピはありません。それどころか枇杷膏の「枇杷」に何を使うかも決まっていないのです。

枇杷の葉を使うレシピもあれば、枇杷の実を使うレシピもあります。日本の環境では枇杷の実を使うレシピのほうが挑戦しやすいでしょう。

最もシンプルなレシピは枇杷の実と砂糖だけで作ります。ジャムを作る要領です。果肉を残してジャムのような仕上がりにする方法と、濾してジュースだけを煮詰めて作る方法があります。

やや本格的なレシピになると貝母(ばいも)という漢方薬が加わります。ただし貝母は有毒な薬なので、貝母を使うなら専門家のアドバイスが必要です。

市販品にはさらに複数の漢方薬が加わります。薬膳の延長線上で枇杷膏を作る場合は、いろいろなものを混ぜるよりも枇杷そのものの功能を生かすレシピのほうがわかりやすいと思いますし、それで十分だと思います。

枇杷の季節になったら秋に備えて枇杷膏を作る。そういうイベントを楽しむところにこそ薬膳の神髄があるわけです。

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同じサーマルタイプの食材

サーマルタイプ:COLD 涼性

たけのこ

たけのこ

滋陰養血:陰、血を補います。 清熱化痰:病理物質「痰」を除去します。 利尿通便:排泄を促します。 この他にも消食、明目、益気などさまざまな効能があるとされています。

アスパラガス

アスパラガス

潤肺鎮咳:燥性の肺のトラブルを改善して咳を止めます。

りんご

りんご

生津潤肺:燥性の肺のトラブルを改善する。 除煩解暑:暑さを払う。 開胃  :食欲増進。 止瀉  :下痢止め。 醒酒  :酔い覚まし。 補気作用があるとする文献もあります。

柿

潤肺生津:燥性の肺のトラブルを改善します。

そば

そば

健脾消積:脾の働きを強め滞りを解消します。 下気寛腸:気の下降を促進して腸の詰まりを解消します。 ソバには健脾作用がありますが寒性で気の下降を促すため、脾胃虚寒証の人(下痢の傾向がある人などに多い)には向かない食材であるとされています。

小麦

小麦

養心除煩:心の働きを整えます。 健脾益腎:脾や腎の働きを改善します。 除熱止渇:熱による渇きを改善します。 小麦のサーマルタイプは文献により異なります。 収穫直後と長期保存後のサーマルタイプを区別する例もあります。また小麦の部位によってサーマルタイプを区別する例もあります。 『本草綱目』によると収穫直後の小麦は温性で時間が経つと平性になります。 また別の本草書によると小麦の白い部分は熱性で皮の部分は寒性です。同じ小麦粉でも真っ白な小麦粉は熱性、全粒粉は平性、ふすま粉は寒性ということになります。

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