イライラするのは病気です
同じ環境の中にいるのに平然としている人もいればイライラする人もいます。
それを性格の違いだと思う人もいるかもしれませんが薬膳理論の考え方は違います。
薬膳理論によればすぐイライラするのはインナーバランスが乱れて精神が過剰に刺激されやすい状態になっているからです。
キレやすい人でもインナーバランスが変わればイライラしなくなるというのが薬膳の考え方です。
薬膳理論はメンタルのトラブルを体のトラブルと同じだと考えています。イライラするのは大げさに言えば「病気」です。
神経が過敏な状態が続くと生命エネルギーを消耗します。そのことがさらに心と体のコンディションを悪化させます。
ですから早めにケアしなければならないのです。そのためには薬膳が役に立ちます。
イライラの原因
薬膳理論によると肝気が停滞するとイライラしやすい状態になります。
肝気が停滞するというのは簡単に言うと局所的に気のめぐりが停滞している状態です。
ただし単に気のめぐりが停滞しただけでは目立った変化は現れません。気のめぐりが滞り時間が経つと「熱」が発生します。
この「熱」がイライラの直接の原因だと考えられています。
ですからまず第一に「熱」をケアしなければなりません。
でもそれだけでは不十分です。さらに遡って「気のめぐり」をケアすることが大切なのです。
薬膳ケアの方法
イライラしている人の「熱」を悪化させてはいけません。
ですから薬膳のサーマルタイプは涼性にします。
その上で気のめぐりを改善する理気作用がある食材を積極的に使って料理を作ると効果的です。
気のめぐりを改善する食材というとスパイスが多いのですが、ほとんどのスパイスは温性です。
スパイスを使って気のめぐりを改善する場合には体を冷ます食材と組み合わせる工夫が必要になります。
サーマルタイプが涼性でなおかつ気のめぐりを改善する食材もあります。
その代表例がダイコンです。
ダイコンは応用範囲の広い食材ですから、イライラをケアしたいときには積極的に使うようにするとよいでしょう。