生理痛の薬膳ケアの考え方

生理痛の薬膳ケアの考え方

※ この記事はある程度の知識がある方に適しています。

体質を変えて生理痛のない世界に行きたい。そう思っている女性は少なくないと思います。

薬膳理論によると生理痛はインナーバランスの偏りが原因です。インナーバランスを整えることによって痛みに悩むことはなくなります。

ではどのような状態の時に生理痛を感じるようになるのでしょうか?

生理痛とインナーバランス

漢方理論によると生理痛を感じる人のコンディションはおおむね4パターンに分類できると考えられています。

4パターンのうちの3パターンは何らかの生命エネルギーが不足している状態です。

大きな病気や強いストレスがないのに生命エネルギーが不足するのは食事に問題があるからです。そのような場合には薬膳ケアが効果的です。

またエネルギーの「めぐり」が悪い場合にも生理痛になります。「めぐり」の悪さは生理痛以外のトラブルにもつながります。

薬膳ケアで「めぐり」を回復すれば生理痛以外の体調不良も改善します。

パターン別対処法

気血虚タイプ

このタイプの生理痛はそれほど激しい痛みではありません。もともと体力が弱い人、病気や疲労で体力を消耗している人の生理痛はこのタイプの可能性があります。

このタイプの人の見た目は「元気がない」感じがします。

気血虚タイプの生理痛をケアするには先ずサーマルコンディションを判定します。

体が冷えていなければ薬膳のサーマルタイプを平性にします。

体が冷えている場合には単なる気血虚ではなく陽虚タイプに近づいています。こういう場合は「陽虚タイプ」のケアを参考にしてください。

食材の功能としては健脾、補気、補血作用がある食材を積極的に使うと良いでしょう。

陽虚タイプ

体を温める生命エネルギーである「陽」が不足して体が冷えると、気や血のめぐりが悪化して痛みを感じるようになります。

この場合の痛みはかなり強い痛みになることがあります。下腹部に「冷え」を感じることもあります。

このタイプの生理痛をケアするには薬膳のサーマルタイプを温性にします。また補陽作用のある食材を積極的に使うと回復が早まります。

温性の食材は検索システム(FoodNaVi)を利用して探して下さい。

食材検索システム FoodNaVi
ここは食材の薬膳的性質を調べるためのシステム"FoodNaVi"のページです。食材のタイプを選び基本的な性質を選択してサーチすると食材の一覧が表示されます。

肝腎陰虚タイプ

このタイプの生理痛はそれほど激しい痛みではありません。生理の終わりから生理後に痛みを感じるのが特徴です。

肝腎陰虚が悪化すると虚熱の状態になることもあります。寝汗や夜間の熱感がある場合はかなり進行した肝腎陰虚です

このタイプの生理痛をケアするには補陰薬膳が適しています。薬膳のサーマルタイプは平性にするとよいでしょう。

また補陰食材を積極的に使って陰陽のバランスを回復するようにします。

気血滞タイプ

気や血のめぐりが悪くなると痛みを感じます。このタイプの生理痛は激しい痛みになります。

気や血のめぐりが悪くなる原因はさまざまですが、その原因に対処するには高度の知識が必要になります。

特に大きな問題がない場合には気や血のめぐりを改善する食材を使いながら陰陽と寒熱のバランスを調整すると良いでしょう。

具体的には体のサーマルコンディションを判定して熱を持っているなら冷まし、冷えているなら温めるケアを基本にしながら理気作用がある食材と行血作用がある食材を積極的に使います。

ご自身の基本的な体の状態を知るにはサーマコンディション分析をご利用ください。

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