タンポポと薬膳

タンポポは薬膳的にはどんな薬草?

ハーブティーの一種としてタンポポ茶を飲む人がいます。何となく体に良さそうだと思っている人も多いのではないでしょうか。

実はタンポポは蒲公英という名前の漢方薬なのです。読み方は「ほこうえい」。タンポポには確かに「薬効」があるのです。

でも、だからこそ注意が必要です。薬は自分のコンディションに合っているからこそ薬です。合っていなければ毒にもなりかねません。

よく知らないままハーブティーを飲んでいると体に良いと思っていたら実は逆効果だったというともありうるのです。

ではタンポポはどんな人に合っているのでしょうか?

タンポポの薬膳(漢方)的な効能をご紹介しましょう。

タンポポの薬膳(漢方)的効能

タンポポのサーマルタイプは寒性です。体を冷ます作用ががあるのです。

体を冷ますということは言い換えれば体の余計な「熱」を除去する作用があるということです。ですからタンポポは「熱」からくるトラブルのケアに効果があります。

「熱」からくるトラブルの代表例は現在の言葉で言う「炎症」です。具体的にはカゼでのどが痛いときや赤いニキビなどを軽減してくれます。

このように熱から来るトラブルを解消する作用を清熱解毒と言います。タンポポは清熱解毒の効能をもつ漢方薬なのです。

またタンポポには利尿散結という効能があります。これは体内の余計な水分を減らし体内の「しこり」を消す作用です。

つまりタンポポのハーブティーが「体によい」というのは薬膳(漢方)的には次の3つの意味があるわけです。

①「熱」のトラブルを解消する

②からだの余計な水分を減らす

③「しこり」消す

特に「熱」によるトラブルがある場合には万能の薬と言っても過言ではありません(蒲公英能瀉各経之火)。

なお、この場合の「熱」は体温とは関係ありません。詳しくは「熱ってなに?」の記事をご覧あれ!

また「からだの余計な水分を減らす」ことによって「むくみ解消」効果も期待できます。ただし次の注意点に気をつけてください。

タンポポ茶の注意点

タンポポは優れた漢方薬なのですが「何となく体に良さそうだからタンポポ茶を飲む」のは危険です。

なぜかというとタンポポが体を冷ます作用はかなり強いからです。

薬膳的には陽虚の人には向かない食材ということになっています。

「陽」は体を温める生命エネルギーです。そのエネルギーが弱っている状態を「陽虚」と言います。

体を温める能力が低下しているときに体を冷ますハーブティーを飲むと体が冷えてしまって「寒」によるトラブルが発生することもあります。

例えば「冷え性」の人がタンポポ茶を飲むと「冷え性」が改善するどころか、まったくの逆効果なのです。

また脾胃虚弱の人も控えたほうがよいとされています。

脾胃虚弱は漢方の専門用語なのでわかりづらいと思いますが簡単に言えばタンポポは胃腸が弱っている人、下痢気味の人、すぐおなかが痛くなる人には強すぎるハーブだということです。

ですから胃腸のコンディションを改善するためにタンポポ茶を飲むのも逆効果になってしまいます。

「体に良い」食べ物や飲み物は「どのように」体に良いのか知ったうえで口にするべきです。

タンポポ茶の作り方

タンポポの根も葉も花もタンポポ茶の原料になります。

ただしそのまま煮たりするととても苦いのでおススメできません。飲みやすいタンポポ茶を作るにはひと手間かけたほうがよいでしょう。

まず鍋にお湯を沸かします。沸騰したらよく洗ったタンポポを入れてサッと茹でます。

火が通ったら水を切って葉を広げ乾燥させます。

乾燥したものを保存しておいて飲むときにはカップに乾燥タンポポを入れ、お湯を注いでタンポポ茶を作ればよいわけです。

タンポポ茶はお湯に少し色がつく程度の濃さのものを飲むとよいでしょう。

濃いタンポポ茶は作用が強いので反って体調不良の原因にもなります。特に高齢者が飲む場合には濃いタンポポ茶は避けるようにします。

タンポポ茶は根だけで作ることもできます。

タンポポの薬効は根のほうが強いという説もありますし葉を使わないほうが飲みやすいという意見もあります。

根を掘るのは大変ですが薬効を生かすためにタンポポ茶を作りたいときは根を入手した方がよいでしょう。

言うまでもありませんがタンポポを採取するときはタンポポが生えている環境をよく観察しましょう。

工場の跡地とかごみの集積地が近い所では土が汚染されている可能性もあります。

植物は環境の影響をモロに受けているのでキレイな環境で育ったものを採取しないとせっかくのハーブティーが毒になりかねません。

タイトルとURLをコピーしました