トウガンと薬膳

トウガンは薬膳的にどういう野菜?

中国野菜の代表的な存在。それはトウガンです。

トウガンは中国やインド原産の野菜だそうです。今でも雲南省の南部には野生のトウガンが生えているそうです。中国原産ですから中国の食の歴史に早くから登場します。

どんな味も受け入れる透明な味と食感は和食にも通じる幽玄の世界。それに加えて大陸的な巨大な風貌。トウガンはその存在自体が魅力的な存在感溢れる野菜です。

トウガンの食べ方

トウガンは薄切りにして炒めたり、角切りにして煮物の具材として使われます。砂糖醤油で味をつける「紅焼冬瓜」は定番的な冬瓜の煮物です。

トウガンと言えばスープを忘れてはなりません。

トウガンのスープはバリエーション豊富です。いちばんシンプルなスープは調味料とトウガンだけで作る「冬瓜湯」です。

冬瓜湯にもいくつものバリエーションがあります。スープの旨味を干しエビからとるケースもあれば中華ハムから取るケースもあります。

精進料理の1品として作るときは塩、ショウガ、ネギだけで味を付けることもあるようです。

ブタの骨付き肉と一緒に作る「冬瓜排骨湯」はトウガンスープの代表例です。

またチキンスープとの相性もよいので「冬瓜土鶏湯」も人気のスープです。

冬瓜盅

広東にはトウガンを料理の器として使う「冬瓜盅」という料理があります。

まず冬瓜の中をくりぬき、その中に牛の幸や山の幸を加えたスープを入れます。そこにスープを注いで大きな蒸し器に入れ、15分ほど蒸して作ります。

15分以上蒸すとトウガンが崩壊してしまうので火を通しすぎるのは禁物だそうです。

冬瓜盅は手の込んだイベント用の料理という雰囲気ですが小ぶりのトウガンを使ったミニ冬瓜盅を家庭で作る人もいるようです。

琥珀冬瓜

皮をむいて切り分けたトウガンをさっと茹でて濃い砂糖水で8時間以上煮て作る「琥珀冬瓜」という料理があります。

通常「琥珀」は宝石の一種を意味しますが中華料理の世界では料理の技法を意味します。

一部がカラメル化して琥珀色になった砂糖を食材に浸透させた甘い料理に「琥珀○○」という名がつくのです。

琥珀冬瓜は文字通り琥珀色の透明な料理です。非常に手間がかかる美しく贅沢な1品です。

各種漬物

トウガンは漬物にもなります。

水分の多いあの野菜から本当に漬物など作れるのかと思ってしまいますが完熟していない冬瓜を切り分けてさらに乾燥させて水分を減らすなどの処理をすると漬物の材料になるのです。

トウガンの漬物には味噌漬け、塩漬け、醤油漬けなど様々なバリエーションがあります。

また切り分けた冬瓜をさっとゆでてパッションフルーツのジャムに漬ける「百香果冬瓜」という料理もあります。

トウガン自体に際立った味やクセがないので甘くしてもからくしてもおいしくいただけるというわけです。

トウガンの功能

トウガンのサーマルタイプは寒性です。

トウガンの功能は利水消腫です。体内の余分な水分を減らして「むくみ」を改善する作用があります。

薬膳理論の「利水」は「利尿」とは少し違います。体の中の「余計なモノ」をデトックスするという意味を含むので、単に水分を減らす以上の意味があるのです。

この「余計なモノ」は余計な脂肪を含むのでトウガンは減肥食材でもあります。

ただし痩せるためにトウガンの薬膳を食べるときは、トウガンが体を冷ます食材であることをお忘れなく!

体を冷やしすぎると代謝が低下して逆に痩せづらい体質に変化してしまいます。

ご自身の体が冷えているかどうかはこのサイト内ツールで判定できます。

またトウガンには魚の毒を消す作用があるとも言われています。

魚の毒というのは文字通りの毒ではなくて、魚による食あたりを防ぐ作用があるという意味です。

トウガンの皮にもほぼ同じ効能があります。乾燥させたトウガンの皮は「冬瓜皮」という名前の漢方薬です。

中国の病院では冬瓜皮は今でもたまに使われる薬です。

薬膳的にはトウガン料理を作るときに皮も一緒に使うと効果が出やすいとも言われています。

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