薬膳理論解説:「熱」って何?

「熱」ってなに?

薬膳理論の熱は体の状態を表す言葉です。とても紛らわしいのですが薬膳理論の「熱」は体温とは関係がありません。
体温が平熱のときでも薬膳的には体が余計な熱を持っていると判断することは珍しくありません。

薬膳理論にはどういう場合に「熱」があると判断するかの基準があります。
例えば舌の色が赤いとか便秘だとか赤いニキビがあるとか口臭が強いなどたくさんの基準があります。

熱のサインがたくさんあればその人の体温とは関係なく「熱がある」と判断します。

熱の種類

熱には大きく分けてふたつのパターンがあります。実熱証と虚熱証です。この違いは「陰陽」のバランスと関係がありますから、まだ陰陽についての記事を読んでいないなら
先にそちらを読んでからこの先を読むと理解が深まります。

実熱証と虚熱証は寒熱のインナーバランスが熱に偏っているという点では同じです。ですから暑苦しく感じたり冷たいものを好むなどの共通点がたくさんあります。

薬膳の目的は偏ったバランスを修正することです。

どちらも熱があるんだから冷やせばいいと考えがちですが、薬膳理論的には実熱証と虚熱証を区別するのはとても大切なことです。

実熱証と虚熱証ではケアの方法が違うからです。言い換えると実熱証と虚熱証ではケアに使う薬膳のタイプが違います。

ですからインナーバランスが熱に偏っているときは必ず実熱証と虚熱証を区別する必要があります。

実熱証

実熱証は陽が強すぎるせいで熱がある状態です。「陽ってなに?」と思った方は関連記事をご覧ください。

陽が強すぎる場合には体を冷ますタイプの薬膳が適しています。このような薬膳を寒性の薬膳と言います。

熱があるから冷ます薬膳を使うというわけですからわかりやすいですよね。

問題は虚熱証のほうです。

虚熱証

虚熱証は陰が弱すぎるせいで熱がある状態です。「陰ってなに?」と思った方は関連記事をご覧ください。

陰はからだを冷ます成分です。その成分が足りないと寒熱のインナーバランスは熱に偏ってしまうのです。

このような場合には体を冷ますタイプの薬膳は一時的な効果しかありませんし、生命エネルギー(陽)を消耗するので体調は悪化してしまいます。

虚熱証の場合には陰を補うタイプの薬膳が適しています。このような薬膳を補陰の薬膳と言います。

実熱証のときに補陰をしても大きな問題はありませんが、虚熱証のときに体を冷ますタイプの食事を続けると陰陽ともに弱まってしまいます。

漢方理論によると陰陽が衰えることは老化を意味します。ですから薬膳で熱をケアするときには虚熱証への対処を間違わないように注意するのが重要ポイントです。

実熱証と虚熱証の区別

一般的には慢性的な熱は虚熱証です。手のひらや足の裏に熱感があったり夜中に微熱を感じるのも虚熱証です。

他にも多くの判断基準がありますから本格的に勉強するとなると大変です。

それでも勉強したい人はインナーバランス・トリートメントのテキストまたは動画をご利用ください。

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