カレーにニンニクを入れる薬膳的な意味

ニンニクと薬膳カレー

カレーには大抵の場合にニンニクが入っています。ガラムマサラにブレンドされるスパイスの中にもガーリックがリストアップされています。

「ニンニクは体に良いらしい」というのはみんなが何となく知っている常識ではないでしょうか。

ただし「どういうふうに体にいいの?」となるとハッキリしないわけです。

そこでまずニンニクの効能について紹介しましょう。

ニンニクの作用

ニンニクのサーマルタイプは温性です。

ニンニクの功能は温中健胃、消食理气です。順番に説明しましょう。

温中健胃

温中健胃は脾と胃を温めて機能を正常化するという意味です。と言ってもピンと来ないかもしれませんね。

具体的にはおなかが冷えたせいで下痢気味になっているようなときにニンニクを食べるとよいわけです。

ポイントは「下痢気味」ではなく「おなかが冷えたせいで」の部分です。ニンニクは「下痢」を改善するのではなく「冷え」を改善するのです。

そして特に「おなかの冷え」に効果があるのです。

ちなみにおなかに「余計な熱」がある場合も下痢になることがあります。こういうときにさらに温めると症状は良くなるどころか悪化します。

食材の効能を「特定の病気に効く」という感じでおぼえるのはよろしくないということです。常にインナーバランスをどのように変化させるかという点を重視してください。

ニンニクは「(おなかを)温める」食材です。

消食理气

消食理气は消食と理气に分けて理解しましょう。

消食は消化促進作用です。複数の専門書に「化肉」と書いてあります。これは特に肉の消化を促進するという意味です。

肉を食べたあとで胃がもたれたり腹が張ったりという症状を改善する働きが期待できます。肉料理にニンニクを使うのは薬膳的には理想的なコンビネーションなのです。

理气は気の巡りを促進するという意味です。

気の巡りを促進すると言われてもふつうはピンと来ないでしょう。

カレーはほとんどの場合に「気の巡りを促進する」料理ですから、この点についてそろそろ解説しておきましょう。

理气はどうして必要なの?

薬膳理論によると私たちの体の中には気という生命エネルギーがめぐっています。気は流れていないと体調不良の原因になります。

典型的な体調不良は「痛み」です。気の流れが停滞したところに痛みが出るわけです。

気が停滞すると気のエネルギーによって体内を流れている血や津液などと呼ばれる成分も停滞します。血や津液は停滞すると体にとってよくない成分に変化します。

津液が停滞すると肥満になりますし、血が停滞すると最悪の場合にはガンになります。

つまり気の流れが悪くなるとありとあらゆる問題が出てくるわけです。しかもひどい場合にはガンになるというのですから「まあ、いいや」で済まされない問題なのです。

こういう事情があるので気の巡りを促進することは薬膳的な健康管理の基本なのです。

気の流れが停滞する原因はさまざまです。冷えが原因になることもありますし、気の量が不足してもめぐりがわるくなりますし、体にとって余計な成分が溜まるとそのせいで気の巡りが悪くなることもあります。

ガラムマサラやニンニクの理气作用は原因に関係なく気のめぐりを促進する作用です。

気のめぐりに問題があってそれを本気でケアしたい場合は理気だけではなくて気のめぐりが悪くなっている原因を除去しなければなりません。

でもそれは漢方医レベルのお仕事です。

通常は気のめぐりが悪いと言っても深刻な状態ではありませんから理气だけしておけば大丈夫です。

ニンニクたっぷりカレーの功能は?

実はニンニクの功能はガラムマサラの功能とほとんど同じです。ですから極端なことを言うとカレーの薬膳的な効能はニンニクを入れても入れなくても同じです。

ただしニンニクを入れたほうが薬膳的な効果が増強されます。

ということで、薬膳的な作用を期待してカレーを食べる場合にはニンニクを使ったほうが効果的です。

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