薬膳カレーとチーズ

チーズの功能

カレーにチーズなどの乳製品を使うと薬膳的な効能はどうなるのでしょうか?

体の状態がどのようなときにチーズカレーやチーズのトッピングをするとよいのか考えてみましょう。

それにはまずチーズの薬膳的功能を知る必要があります。

チーズのサーマルタイプは平です。

チーズの効能は補肺潤腸、養陰止渇です。

この謎の漢方用語を最初に説明しましょう。

補肺潤腸

補肺潤腸の「補肺」は肺の機能を高めるという意味です。

ただし私たちが肺という言葉から連想するような肺の機能を高めるわけではありません。漢方用語の「肺」は特別な意味を持つからです。

漢方理論によると肺は肌のコンディションを良好に保つ働きを持ちます。ですから肺の機能を高めると肌を美しく保つことができるのです。

チーズに「補肺」という効能があるというのは実際には肌に潤いを与える作用があるという意味です。

潤腸は腸の潤いを増やして便秘を解消するという意味です。

漢方理論によると肺と大腸には表裏関係という特別な関係があります。簡単に言うと一方のトラブルがもう一方のトラブルを引き起こしやすい関係です。

ですから肺にトラブルがあると大腸にもトラブルがあることが多いと考えられています。

トラブルを解消する立場からすれば、どちらか一方のコンディションをケアすると、もう一方に良い影響があることになります。

このような関係がありますから肺をケアする食材は同時に大腸をケアする作用をもつと考えてよいのです。

チーズのようにその作用がハッキリしている場合は補肺潤腸というように「肺も大腸もケアしますよ」と表現されるわけです。

どのようにケアするかと言えば「潤いを与える」わけです。

以上をまとめるとチーズは肺と腸に潤いを与える作用があり、肺を潤す作用は実際には肌を潤す作用だということになります。

養陰止渇

体の潤いは「陰」に属する成分です。ですから潤いを与えるチーズには陰を増やす作用があり、その結果として渇きを癒す作用があるのです。これが「養陰止渇」の意味です。

陰には体を冷ます働きと体を潤す働きがあり、食材によってどちらかが際立っている場合もあれば、両方の作用がハッキリしている場合もあります。

チーズの場合は両方の作用があるので虚熱を改善する作用があります。

虚熱

虚熱については「熱ってなに?」をご覧あれと言いたいところですが少しだけ解説します。

虚熱は「陰が足りないせいで体が余計に熱を持っている状態」です。

チーズには陰を増やす働きがあるので、虚熱を改善する作用があるわけです。

虚熱があるのかどうかはサーマルコンディション分析のページで自動的に判定できます。

理論を勉強したいならインナーバランス・トリートメントのテキスト(Lev.9からLev.7あたり)をご覧ください。

チーズカレーの薬膳的な意味

ガラムマサラを使ったスパイシーなカレーは陰を消耗します。チーズのトッピングは消耗した陰を補うことでガラムマサラのデメリットを消す作用があります。

そうなるとガラムマサラのメリットだけが残ります。つまりチーズカレーは体を温め気や血の巡りを改善することで多方面に良い影響を与えてくれる保健食になります。

ただしチーズの補陰作用によって虚熱を改善したい場合はスパイシーなカレーにしてはいけません。虚熱も「熱」の一種ですから体を温めないほうがよいからです。

虚熱の場合にはスパイスを使わないチーズカレーが適しています。

薬膳は寒熱のバランスを重視しています。熱をもった体をさらに温めてはいけないというのが薬膳理論の教えなのです。

カレーは辛いとは限りません。薬膳カレーの達人を目指すならおいしくて辛くないカレーを作れるようにしておきましょう。

言うまでもありませんが体が冷えている人にとってはチーズカレーは最高の薬膳になります。

薬膳理論から結論を言えばカレーにチーズをトッピングすることにはメリットしかありません。

チーズを入れるとカロリーが増えて太ると思う人もいるかもしれませんが、薬膳的にはカレーは基本的に肥満解消作用がある食べ物です。ただし適量を食べていれば、です。

どんな食べ物でも食べ過ぎるとデメリットの方が大きくなってしまいます。

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