ドクダミと薬膳

ドクダミはどんな薬草なの?

ドクダミは一般的な食材とまでは言えませんが食用になる植物です。日本では葉の部分を食べるのが一般的ですが中国では根を食べることが多いようです。

多くの人は「ドクダミは体に良いらしい」と思っているハズです。

ではどのように体によいのでしょうか?

この記事では野菜としても美味しく食べられるドクダミの薬膳的な効能をご紹介しましょう。

まずドクダミのサーマルタイプは涼性です。つまりドクダミは体を冷ます作用がある食材です。

そしてドクダミの薬膳的功能は清熱解毒、利尿除湿、健胃消食などたくさんあります。

清熱解毒

ドクダミには「熱」を冷まして「熱」によるトラブルを解消する効能があります。

具体的には「熱」による下痢を改善する効能があるとされています。

また現代医学の言葉で言う「炎症」によって生じた膿の排出を促す作用があります。

「熱」には陽のエネルギーが強すぎる「実熱」と体を冷ます陰の作用が弱まった「虚熱」があります。ドクダミは「実熱」の改善に効果があります。

利尿除湿

ドクダミには体内の余計な水分や「体によって余計なモノ」である「湿」をデトックスする作用があります。

具体的には「むくみ」の解消作用があります。また「湿」による肌のできものなどを改善する作用もあります。

漢方理論によると「湿」は肥満のモトでもあるので「湿」をデトックスする作用があるということはドクダミには肥満解消作用もあるのです。

健胃消食

ドクダミには消化促進作用もあります。

日本ではドクダミは一般的な食材とは言えませんが前菜にふさわしい食材なのでもっと利用してもよい野菜なのです。

ドクダミ伝説

ドクダミは単なる野菜というよりも「薬草」というイメージが強い食材です。ドクダミはそもそもクスリとして使われ始めたと言われています。

中国には中国人がドクダミを食べるようになったきっかけとして次のような伝説があります。

宋の時代のことです。

湖南省西部の街で洪水が起こり、その後に下痢が止まらない病気が蔓延しました。

この病気は人にも家畜にも広がりましたが、治療の方法がわからず恐れられていました。

感染が拡大する中で張という人の家族が病気になりました。

このとき張さんは不思議なことに気づいていました。自分の家で飼っているブタだけが病気に罹っていなかったのです。

いろいろ考えたところ、張さんは自分の家のブタが裏庭の草を食べているからではないかと思いました。

そこでダメモトでその草を食べたところ、張さん一家の病気は治ってしまったのです。もうお気づきの通り、その草こそがドクダミだったのです。

後にドクダミを食べると病気が治るという話が広がり、その街の病気は一掃されたそうです。

ドクダミの食べ方

冒頭でも書きましたが日本ではドクダミの葉をテンプラなどにして食べますが、中国ではドクダミの葉だけではなく根(地下茎)も食べます。と、言うよりも根のほうが葉よりもポピュラーな食材です。

ドクダミを食べるのはもともとは南方の食習慣ですが、最近では北方にも徐々に受け入れられているようです。

根の部分は炒め物、和え物、スープなどの具材として活躍します。

葉の部分は和え物や炒め物に使われます。

さらに漬物にしたり乾燥させてドクダミ茶にすることもできます。

ドクダミには独特なクセがあるので「食わず嫌い」の人もいるかもしれませんが、実際にはかなり食べやすい野菜です。

ドクダミは食べなければタダの雑草ですが食材として見た場合にはおいしくてデトックス作用がある薬草です。

買ってまで食べる必要はないと思いますが庭のドクダミの処理に困っている人は「食べる」という選択肢があることをお忘れなく!

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