カレーの色は漢方薬の色

どうしてカレーは黄色いの?

カレーの黄色い色はターメリックの色です。

ターメリックは日本語でウコンとも呼ばれています。そしてウコンは漢方薬なのです。

なるほど! カレーを食べるとウコンという漢方薬を飲んでいるのと同じことになるんだな。

薬膳カレーというキーワードに興味がある人の中にはそう思っている人は多いハズ。

ところがそうではないというのがこの記事のポイントです。

まずは悲報です。漢方薬のウコンは黄色くありません!

漢方薬のウコンは形はターメリックに似ていますが白に近い色をしています。これではカレーの色にはなりません。

ウコンと姜黄

ご存知のようにウコンには春ウコン、秋ウコンなど様々な種類があります。
ややこしいことに日本語の「ウコン」にはターメリックも含まれます。ただしウコンのうちの何がターメリックなのかはハッキリしません。
ネットで検索すると植物の種類が違うという説があるかと思うと、同じ植物の「部位」の違いだという説もあります。

中国ではターメリックは姜黄(きょうおう)と言います。日本語では姜黄も「ウコン」の一種に含まれます(日本語ではターメリックもウコンなので当然ですが)。

日本では姜黄はクルクミンの含有量が少ないタイプのウコンだと説明している人もいますが、
薬膳的には姜黄とウコンは区別されていて、ターメリックはウコンではなく姜黄という漢方薬なのです。

この区別には意味があります。姜黄とウコンは功能が違うからです。

ややこしい話なのでここまでの話をまとめると次のようになります

日本語の「ウコン」はターメリックを含む

漢方の「ウコン」はターメリックとは区別される

姜黄(ターメリック)の功能

姜黄のサーマルタイプは温性です。

姜黄の功能は破血行気です。ターメリックには停滞した気や血の巡りを強力に促進する作用があるのです。

薬膳理論によると血の巡りが悪くなると痛みを感じるようになりますが、姜黄は気や血の巡りを促進するので、この痛みを改善する作用をもっています。

漢方薬としては産後の腹痛の治療などに使われます。産後は腹部の血が停滞しやすく、そのせいで痛みを感じると考えられているからです。

なお、漢方理論によると痛みが発生する原因は他にもあるので、別の原因で痛みを感じている場合は気や血の巡りを促進しても痛みはなくなりません。

ちなみに漢方薬のウコンのサーマルタイプは寒性です。功能は姜黄と重なる部分が多いのですが、薬力は姜黄のほうが強力です。

漢方理論によると「熱」によって血の巡りが停滞することがあるので、このような場合にウコンを使うと熱にも血の停滞にも対処できて一石二鳥です。

漢方治療の現場では姜黄よりもウコンのほうが使用頻度が高いようです。ウコンはそれだけ「使える」漢方薬なのです。

ウコンには他にも効能があります。「カレーにはウコンが入っているからウコンと同じ効能がある」と考えてウコンの効能を調べると「清心凉血」などの効能がヒットします。

これは局所的な熱が情緒を過剰に刺激している状態を改善する作用です。メンタルストレスの多い現代人にとっては、なんとなく良さそうな効能でしょう?

でもカレーに入っているのはウコンではなく姜黄なのです。温性の姜黄にはこのような効能はありません。

このように「似ているけど違うもの」が一番ややこしいですね。

わかりやすいまとめ

ターメリックは漢方薬の「姜黄」で温性。気と血の巡りを強力に促進して痛みを解消する。黄色いカレーにはこれと同じ作用があるのです。

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