薬膳の資格をお仕事に生かす
日本にはいくつもの薬膳関連の資格があります。
このページではまず最初に薬膳関連の資格を生かした職業にはどのようなものがあるのかご紹介します。後半ではTCMediCoがご提案するお仕事についてもご紹介いたします。
薬膳関連のお仕事
薬膳関連のお仕事には薬膳をメインテーマとするお仕事と補助的に関りがあるお仕事があります。
薬膳をメインテーマとするお仕事には理論型と実践型があります。
理論型
何らかの意味で薬膳を教えるのが理論型です。
具体的にはインストラクター、ライターなどのお仕事です。
資格を取得した直後に多くの生徒さんやお客さんを集めることは困難ですから、カルチャースクールなどに所属してキャリアをスタートさせるのが一般的でしょう。
教える能力を高めながらSNSなどを利用して集客できるだけの名声を得られれば、薬膳教室の経営も視野に入ってきます。
薬膳の知識を生かして記事を執筆するお仕事(これがライター)もわずかながら存在しますが、通常は依頼の頻度が少ないので「お小遣い」程度の収入しか期待できません。
実践型
何らかの意味で薬膳を作るのが実践型です。
実践型は知識を伝えるだけではなく実際に料理を作ることに関連するお仕事です。
実践型の典型は薬膳を取り入れた料理教室のインストラクターです。
すでに料理教室でのインストラクター経験がある人にとっては薬膳の資格は差別化のための武器になります。
薬膳レストランや薬膳カフェなどの飲食店の経営や、そのような店舗でのアドバイザーも実践型と言ってよいでしょう。
ただし薬膳の資格を持っている人の人数に比べて薬膳を提供する飲食店の数は圧倒的に少ないので、飲食店で働きながら薬膳の知識を生かすのは容易ではないでしょう。
補助的に生かせるお仕事
薬膳の知識を補助的に生かせるお仕事は工夫次第で多々あります。
薬局の先生が漢方相談の際に薬膳的なアドバイスをすることによって、患者さんからのより大きな信頼を得るために資格を取得される例もあるようです。
さらに栄養士の資格をお持ちの方々の中にも薬膳の資格を取得する方が少なくありません。
食や健康・美容に関するお仕事をされている方が薬膳の知識を身に着ければ、お客さんからの信頼獲得に生かすことができます。
TCMediCoのご提案
当社は薬膳は実践してこそ意味があると考えています。
しかし現在の日本には(実は中国でも)本格的な薬膳を提供する飲食店がほとんどありません。
「本格的な」というのは「弁証に基づいた」という意味です。
大多数の飲食店には弁証を行う知識もノウハウもありませんから、薬膳を提供する飲食店がないのは当然のことなのです。
では知識があれば薬膳レストランを運営できるでしょうか?
実はそれも難しいのです。
日本で教えている薬膳理論はあまりにも複雑すぎて、そのまま実践するのはほぼ不可能だからです。
だから日本には薬膳の資格を取得した人がたくさんいるのに薬膳レストランは非常に少ないのです。
実践できる薬膳
弁証には大枠を判断してから細部を見るという順番があります。
毎日食べる食事を「薬膳」にするためには大枠を外さないようにすることが重要です。
大枠だけを見るように簡略化した薬膳理論のほうが実践しやすいので、普段の食生活に取り入れやすいのです。
この大枠の中には理論的には表裏の判断も含まれます。
しかし表裏の判断はすでに病気に罹ってしまった人を治療するときに、病気の原因がからだの中にあるのかからだの外から来たのかを区別するためのものです。
現代の薬膳の目的は病気の治療ではありませんから、薬膳を実践するための弁証には表裏の判断は基本的に必要ありません。
このような思考に基づいて当社社長(中国の病院で漢方医として診療していました)は薬膳の実践に必要な要素を整理してまいりました。
そして薬膳の実践に必要かつ最小限度の弁証を自動的に行うプログラムを開発いたしました。
弁証を寒熱・陰陽だけに絞っているのがこのツールの特徴です。これだけでも弁証結果は少なくとも5パターン存在します。そして5パターンに絞ることこそが薬膳を実践するために非常に重要なのです。
なぜなら飲食店で薬膳を提供するときに弁証結果が5パターンならそれぞれに合わせたメニューを5種類用意すればよいからです。
弁証結果が複雑になるとそれに合わせて料理のバリエーションを増やさなければなりません。しかし何十というメニューをそろえることは実際には困難ですし、自分で薬膳を作るのすらも難しくなります。
弁証を極限までシンプルにすることが薬膳の実践には絶対的に必要なのです。
もうひとつ重要なのは薬膳を作りだすのではなく普段食べている食事の薬膳的性質を生かすことです。
現在の証を改善する食事は和食でもイタリアンでもフレンチでも薬膳なのです。
例えばいつも通っているあの店のお気に入りメニューは体を温めるのか冷ますのかを頭に入れておいて、体を温める料理だと判断したなら体が冷えていると判断したときにその料理を食べれば薬膳になるのです。
薬膳メニューを新たに作るのではなく、選び方を変えることによって薬膳を実践できるのです。
ですから薬膳的なメニュー選びの方法さえ取り入れれば、全ての飲食店は薬膳レストランになってしまうのです。その例がこちら↓
飲食店側に薬膳の知識が全くなくても当社のツールを使えばお客さんはそのお店の料理を薬膳化できます。
ただしこのツールを導入するには薬膳の知識が必要です。
お店のメニューを薬膳理論に基づいて
体を温める料理
冷ます料理
陰を補う料理
陽を補う料理
陰陽や寒熱のバランスにほとんど影響を与えない料理
の5パターンに分類する必要があるからです。
TCMediCoは薬膳の専門家として飲食店向けのコンサルティングを行いそのお店の料理をそのまま薬膳化するパートナーを募集しています。
薬膳料理を開発するのではなく既存メニューを薬膳的作用に基づいて分類するという今までにない職業ですが、薬膳を普通の食文化に育てるためにお力を貸していただきたいと存じます。