食べ過ぎを食べて治す

食べ過ぎを食べて治す

「腹八分目」は昔から言われている健康法です。食べ過ぎが体に悪いのは間違いありません。

食べ過ぎは美容上も問題があります。メタボ体型なので痩せたいと思ったら食べる量をコントロールしなければなりません。

そんなことは誰でも知っています。問題は「腹八分目」では満足できないのをどうするか、です。

食べ過ぎる人は食欲が過剰になっているので、精神力だけでは食べる量をコントロールできなくなっているのです。

ハッキリ言いましょう。「食べたいのに我慢する」のは超人的な精神力がない限りムリです。人間は精神的に弱い生き物だからです。

ですから「我慢する」のではなくて「食べたい」を何とかする必要があります。

そんなことできるのでしょうか?

できるんです!

食欲とインナーバランス

体のコンディションが変わると食欲の強さが変わります。

薬膳理論によると「胃熱」があると必要以上に食欲が強くなります。

この「胃熱」をコントロールすれば過剰な食欲を感じなくなります。そうなれば食欲を我慢する必要がなくなり食べる量を無理なく減らすことができます。

ではどのようにすれば「胃熱」をケアできるのでしょうか?

胃熱の薬膳ケア

胃熱には実熱タイプと虚熱タイプの2種類があります。

実熱タイプ

実熱タイプの人は「最近急に食欲が抑えられなくなった」とか「最近急に食べる量が増えた」というように体調変化の自覚があることが多いです。

また「爆食」と言ってよいほど食べる量が増えます。

実熱タイプの原因はアルコールや熱性の食べ物です。

体のコンディションを「熱」に傾ける食べ物が食欲を過剰に刺激しているのです。

実熱タイプの場合は涼性の薬膳が適しています。

薬膳のサーマルタイプは1日の食事をトータルで評価しますから熱性の食材(スパイスなど)を使っても涼性の薬膳を作ることはできます(詳しくはテキストをご覧ください)。

ただし胃熱がある場合は熱性の食材も控えます。胃熱がある人は一時的な刺激に反応して食欲が高まってしまうからです。

虚熱タイプ

虚熱タイプの人は「気づいたら食べる量が増えていた」とか「いつから大食いになったか覚えていない」というように食欲の高まりが長期間続いていることが多いです。

このタイプの人はもともとは実熱タイプだったのですが時間が経つに従って熱によって陰が消耗して陰虚(陰が不足した状態)に移行しているのです。

虚熱タイプの場合は補陰薬膳でケアします。薬膳のサーマルタイプは平性にします。

虚熱の状態になるとトータルの生命エネルギーは低下しているので積極的に冷ますのは得策ではありません。

虚熱タイプの場合も熱性の食材は控えるようにします。

実熱タイプと比べると虚熱タイプのケアには時間がかかります。

食べ過ぎの原因は食べ物ですから食べ過ぎは食べ物で治すことができます。

ムリなく痩せたい人は薬膳ケアを始めてください。

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